水菜を口にした時に「苦いな、これは本当に水菜?」と感じたことはありませんか?
その味に驚いて、食べるのをやめてしまったこともあるかもしれません。
多くの人が水菜は食べやすく、どんな料理にも使いやすい野菜だと思っています。
しかし、水菜には意外と苦みや辛み、えぐみがあることが少なくありません.
苦みや辛み、えぐみが感じられる理由は何でしょうか?
この記事では、水菜の苦みや辛み、えぐみの原因とそれを和らげる方法をご紹介します。
水菜が旬を迎え栄養豊富な時期に、もっと美味しくたくさん食べられるようにするためのポイントをぜひお試しください。
水菜が苦い理由とは?
水菜が苦い理由を紹介していきます。
水菜の自然な成分
水菜はアブラナ科に属する野菜で、この科の植物はしばしば苦みを感じさせる「イソチオシアネート」という成分を含んでいます。
そのため、水菜が苦く感じられるのは自然なことです。
イソチオシアネートは、水菜を切った際に断面が空気に触れると、苦味が発生する特性があります。
また、季節によっては害虫の増加に対応して、害虫を避けるために自然に苦みやえぐみを強めることもあります。
肥料由来の硝酸態窒素
肥料の種類によっては、水菜が多くの窒素(硝酸態窒素)を吸収し、体内に蓄積することがあります。
この硝酸態窒素は、苦味の原因となるだけでなく、人体に過剰に摂取すると健康に悪影響を与える可能性があります。
季節が影響
水菜の最も良い季節は11月から2月とされていますが、現在では年間を通じて栽培されているため、一年中入手可能です。
特に春先や初秋は、害虫が増えやすく、水菜が自己防衛のために苦味やえぐみを増す傾向があります。
また、水菜のジューシーさや甘みは、旬ではない時期にはいささか劣ることがあります。
やはり野菜は旬の時期に食べるのが最もおいしいですね。
自家栽培の水菜が苦いのはなぜ?
自分で作った水菜が苦くなるのは何ででしょうか。
過剰な肥料使用
水菜をふっくらと育てようと、多くの方がたくさんの肥料を使います。
しかし、多すぎる肥料は水菜が余分な窒素を蓄積しやすくなります。
特に化学肥料は即効性があり、水菜に苦みやえぐみをもたらす硝酸態窒素を含む可能性が高いです。
土の微生物が活用しやすい鶏糞や米ぬかなどの有機肥料を使用することで、土壌を自然に改善することが望ましいですね。
適切な収穫時期の見極め
葉物野菜は成長が速いため、収穫のタイミングを逃しやすいです。
成長が進みすぎると苦みやえぐみが強くなるため、大きくなりすぎる前に収穫することが重要です。
また、未熟な状態で収穫すると、トマトやイチゴのように青臭さやえぐみが感じられることもあります。
水菜も成熟を待ってから収穫することが、美味しく食べるコツです。
害虫の影響
水菜は害虫に影響されやすいです。
害虫に攻撃されると、水菜は苦みやえぐみを放出する自己防衛成分、イソチオシアネートを生成します。
そのため、害虫の被害を受けた水菜は、特に苦みやえぐみが強くなる傾向があります。
無農薬栽培を心がけている方は、害虫管理に特に注意しましょう。
水分不足
水菜に十分な水を与えることは、その成長と味に直結します。
水分が不足すると、水菜は硬くなり苦味やえぐみが増すことがあります。
栽培中は定期的に豊富な水やりを行い、水菜がジューシーで柔らかく育つように努力しましょう。
水菜の苦味やえぐみを減らす方法
水にさらす
水菜の苦味やえぐみが気になる時は、切った水菜を2分間水に浸すと良いでしょう。
これによって苦味やえぐみの成分が水中に抜けて、味がまろやかになります。
ただし、注意が必要なのは、水には苦味やえぐみだけでなくビタミンなどの重要な栄養素も溶出してしまう点です。
ですから、あまり長く水に浸すのは避けた方が良いです。
簡単に茹でる
水菜の苦味やえぐみを和らげたい場合、短時間の加熱が効果的です。
水菜をさっと茹でることで、苦味やえぐみを減らすことができます。
水菜を洗い適当に切ってから、沸騰したお湯に10秒から15秒程度さっと通すと、シャキシャキ感はそのままに苦味やえぐみを抑えることができます。