スマホに替えてから約4年が経とうとしている。
いわゆるガラケーからスマホに移った際に厄介だと感じた事の一つに「文字入力」がある。
大多数の人はスマホのフリック入力の方が速いというが私にはそうは思えなかった。
というのは、私はケータイの文字入力に「ポケベル入力」というのを利用してたからである。
ポケベル入力
ポケベル入力、あるいは2タッチ入力とも呼ばれるその方法は、
昔のメッセージ付きポケベルに文字を送信する時に使用されたあの方法である。
つまり二つの数字だけで文字を表すやり方である。
一つ目の数字は、あかさたな~を表し、
二つ目の数字は、あいうえお(母音)を表す。
何のこっちゃ分からん人もいると思うので具体例を出す。
あ行は1から。「う」なら13と押す。
同様にか行は2。「け」なら24と押す。
「かきくけこ」は2122232425となる。
ポケベル入力のメリット
「え」なら、一般的な入力では1111と1を4回押さなくてはならないが、
ポケベル入力なら14と押すだけで良い。
普通は「かな・英字記号・数字」とモードを変えて打たねばならない所を
A=16、B=17、F=26
1=96、2=97、6=06
などという様にカナを打つのと同様に入力する事が出来た。
また、括弧()もそのまま打てた(82と84)。
ハートマークも打てた(89)。
まあ、これにはコードを覚えなければならないというのと、
練習が必要というデメリットがある。
「5」ボタンにポチが付いてるから、そこに親指を合わせて画面を見なくても文字が打てる。
「あああ」と打つ時、
1を押して(決定)か(→)をおしてまた1を押して…としなければならない所を
111111と押すだけでよくスピードは格段に上がる。
ポケベルの進化
ポケベルは私の小さい頃から父親が持ってたが、その当時のは連絡が入ると「ピーピー」と呼び出し音が鳴るだけの簡素なものであった。
ちょうど高校生の頃か、ちょっとずつ進化してバイブ機能が付いたり数字が送れるようになっていった。
ポケベルで呼び出された人が、ポケベルに表示された番号を見てその電話番号に連絡するというような使い方が主流であった。
まだ文字とか送れない時代であったが、頭が柔らかいというか発想が柔軟というか数字を暗号化して送るというのが若者の間で流行った。
例えば、
バイバイ=8181
品川=47111
六本木=666666
など。
やがて、我々が大学生の頃に文字が送れるポケベルが出てきた。
そこで登場したのがポケベル入力。
ポケベル=女子高生
当時の女子高生も持ってたね、ポケベル。
当時のテレビで女子高生が公衆電話からポケベルに文字を送信してる様子を見たが、
そのボタン連打の超高速ぶりにビビった。
熟練のレジのおばさん以上のスピードだった。
勝手なイメージだが、当時の女子高生はだいたいがポケベルを持ってた印象がある。
携帯電話の普及でポケベルは衰退していったが、その入力方法は生き残ったわけだ。
ただポケベルモードを利用してた人が少なかったのよね。
あんだけ速く打ててた当時の女子高生などは使ってたのだろうか。
機能が付いてる事を知らなかった人も多かったかも知れない。
ポケベル谷間世代?
ここまで偉そうにポケベルの話をしてきたが、実は今まで一回もポケベルを持った事が無いし、文字を送った事もない。
ていうか我々の回りで持ってる人も居なかった。
微妙にポケベル世代とずれてる第二次ベビーブーム世代。
我々より2,3歳下の昭和50年代生まれの人がその世代だと思う。
つまり、私はケータイを持ってしばらくしてからポケベル入力を覚えたのだ。
重宝した。
スマホはさすがにフリック
スマホの時代になってさすがに今はフリックで入力しておる。
アプリでポケベル入力も出来るみたいだが、「ボタン押した感」が無いスマホでは使いづらい。
メールが超高速で、しかも見ずに打てるこの技術も無用の長物になってしまった。
短い寿命だった。
ワープロみたい。
スマホの入力でも「ジェスチャー入力」という、フリックより速く打てる方式があるのだが、これはまた別の機会に。