藤の花を植えてはいけないと言われることがあります。
どこかのアニメでは藤の花が弱点なキャラもいますが、現実社会では何か不都合があるのでしょうか。
ここでは、藤の花が植えてはいけないと言われる理由、縁起の良し悪し、植える方法について解説していきます。
枇杷の木を庭に植える際の注意点についてはこちらの記事にまとめてあります。
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枇杷の木を庭に植えると縁起が悪い?その理由とは
藤の花を植えてはいけないと言われる理由
藤の花を庭に植えてはいけないと言われる理由をいくつか紹介します。
実害があるからという点と迷信からの理由があります。
藤の名前がもつ意味
「藤」という言葉は、不幸や病を想起させる「不治の病」と音が似ています。
このため、日本のような言葉の力を信じる文化の中では藤を植えることは避けられがちでした。
この考えは、言葉遊びに根差した迷信ですが昔の日本では言葉の響きにさまざまな意味を込めることが一般的でした。
花の垂れる姿と家運
藤の花は美しく長い房を垂れ下げて咲きます。
この独特の姿は多くの人を魅了しますが、過去には「家運が下がる」という象徴として捉えられました。
花が下向きに咲くことから、運気が落ちると解釈されたわけです。
このように自然の姿が象徴的な意味を持つことは、古来より世界各地の文化で見られます。
ツルが絡みつく性質
藤は他の物に対して強く絡みつくツル植物です。
この力強い絡みつき方は、「抑圧や苦痛」と関連付けられ不吉な象徴とされてきました。
また、家庭内のトラブルや不和の象徴とも考えられがちです。
これもまた、自然界の現象を人間の生活や運命に重ね合わせる一例です。
雨どいや壁への影響
藤のツルは非常に強く、成長する過程で支柱や他の構造物に巻き付く際に適切な支えが必要です。
支えがないと、成長する過程で雨どいやベランダの手すりなどに自分のツルを絡ませてしまいます。
この強力な絡みつきは、特に柔らかいプラスチック製の雨どいにとって、締め付けによる損傷のリスクを高めます。
家の壁も同様に、藤のツルが成長することで傷や汚れが生じることがあります。
この点は、実際に注意が必要な問題であり定期的なメンテナンスや適切な管理が欠かせません。
根の強い成長力
藤は地中で広く強く根を張ることで知られており、その生命力は時に家の基礎や床下にまで及びます。
家の基盤を損傷させたり、床を不安定にするなどの報告が散見されます。
例えば、藤の下のタイルが根の成長によって持ち上げられる様子は、その力を目の当たりにすることができます。
このため、藤を植える場合は根の成長を考慮したスペースの確保が必要です。
花が咲くまでの時間
藤を鉢植えから地植えに移した後、しばらくは花が咲かないことがあります。
これは、藤が新しい環境で根を広げ成長を優先するためです。
鉢植えの状態では、根の成長が制限されそのエネルギーが花の開花に使われるのに対し、地植えにすると植物はまず強い根を張ることに注力します。
時間が経てば、植物は再び花をつけるようになりますが、その間花が楽しみな人にとっては辛抱強さが求められるかもしれません。
中には数年を要するケースもあります。
また、条件が合わないと花が咲かないこともあります。
花言葉の二面性
藤の花言葉には「優しさ」「歓迎」「忠実」といったポジティブな意味が含まれていますが、中には「恋に酔う」「決して離れない」といった、一方的な愛情や執着を思わせるネガティブな意味もあります。
藤の花が放つ美しさは、まるで恋に落ちたかのように魅力的ですが、その絡みつく性質は時に強い絆や固執を連想させることもあります。
見る人によっては、愛らしさとともに少しの不安や危うさを感じさせるかもしれません。
このような複雑なメッセージを持つ花言葉は、人によって受け取り方が大きく異なり、藤の花を植える際に躊躇する理由の一つになることがあります。
これらの理由を総合すると、藤を庭に植えることには実際に考慮すべき問題点と、長い歴史の中で育まれた文化的な迷信や信念が混在していることがわかります。
藤の花を植えてはいけないと言われる理由である実際の問題については、藤の強い成長力とその影響を考慮し、定期的な剪定や適切な場所選びが必要です。
特に、建物や他の植物への影響を最小限に抑えるための計画的な管理が求められます。
最終的に、藤を庭に植えるかどうかは、その美しさや管理の手間、そして文化的な意味を総合的に考慮した上での個人の選択となります。
藤の花が縁起が良いと言われる点
藤の花には、幸運を招くとされる素敵な背景があります。
永遠の命を象徴する
藤の名前は「不死」、つまり永遠に終わることのない命を思い浮かべさせます。
一方で「不治の病」という意味合いで避けられることもありますが、「不死」という言葉と響きが似ていることから、逆にポジティブなイメージを持たれることもあるのです。
不死身、すなわち永遠に生き続けることへの憧れを藤の花に託して庭に植えることで、永遠の命を自分たちにも願うような気持ちになります。
長寿の象徴
藤は長寿で知られ、1000年を超える寿命を持つ木も少なくありません。
日本国内には、埼玉県春日部市にある牛島の藤のように樹齢1200年を超える藤の木も存在します。
このように長い年月を生き続ける藤の花は、長生きの願いを込めて庭に植えるのにふさわしい植物と言えるでしょう。
これらの理由から、藤の花はただ美しいだけでなく、幸運や長寿を象徴する植物として多くの人々に愛されています。
その歴史的背景や意味合いを理解することで、藤の花をより一層楽しむことができるでしょう。
藤の花を庭で育てる方法
藤の花を庭で育てる際に気をつけたいことを、簡単でわかりやすい方法でまとめてみました。
藤を安全に、そして家や周囲に迷惑をかけずに育てるための3つのポイントを紹介します。
家から適切な距離で植える
藤の木を家のすぐそばに植えると、その強力なツルが雨どいや外の配管に絡みついたり、根が広がって家の基盤を損なう可能性があります。
そのため、家から十分な距離を置いて庭の端など適切な場所に植えることが大切です。
このようにすることで、藤の美しさを楽しみつつ、潜在的なリスクを避けることができます。
専用の藤棚を設置する
藤はツルを伸ばして成長する性質があるため、適切な支えが必要になります。
藤棚を事前に設置しておくことで、藤が他の植物や構造物に害を及ぼすことなく、健康的に成長することが可能です。
木製やパイプ製の藤棚など、さまざまな材質の中から自分の庭に合ったものを選びましょう。
狭いスペースでは鉢植えを検討する
庭が狭い場合や、地植えによるリスクを避けたい場合は鉢植えで藤を育てるという選択肢もあります。
鉢植えなら、藤の成長をより細かく管理でき場所を取らずに美しい花を楽しむことができます。
盆栽のような小さな形であっても、藤は豪華な花を咲かせることができます。
これらの方法を取り入れることで、藤の管理がより簡単になり、その壮大な花を安心して楽しむことができるでしょう。
藤の花は色によって花言葉が異なる
藤の花には、美しい藤色(やわらかな紫色)と純白の二つの色があり、それぞれに心温まる花言葉が存在します。
まずは、藤色の花言葉から見てみましょう。
藤色の花は「あなたの愛に心を奪われる」という意味を持っています。
この色の花を見ると、そのやさしい色味と優美な姿から、愛情深さや柔らかな心を思わせ見る人に安らぎを提供します。
庭に藤色の藤を取り入れる際には、この美しい花言葉も一緒に楽しめるので庭作りが一層特別なものになります。
次に、白色の藤の花言葉ですが、これは「純粋さ」や「懐かしい記憶」という意味を含んでいます。
白い花は、透明感あふれる美しさで、純粋無垢な心や清らかな思いを象徴しています。
白色の藤を庭に植えることで、その場が清潔感と穏やかな美しさで満たされ、訪れる人々に心休まる時間を提供するでしょう。
藤の花を選ぶ際には、これらの花言葉を思い浮かべながら、どんな雰囲気やメッセージを庭に加えたいかを考えてみるのも良いですね。
それぞれの色が持つ意味を庭に取り入れることで、より豊かな表現が可能になり、庭との対話を深めることができます。
藤の花を植える方角は風水ではどこがいい?
風水においては、植物を植える場所で運気を良くする方法があります。
その中でも藤の花は、特に恋愛運や家庭運を高めるのに効果的と言われています。
藤の花は恋の象徴とされる花言葉を持ってる上に長寿の性質から、家庭の繁栄や長続きする関係にも良い影響を与えると考えられています。
鉢植えで育てた藤をどこに置くかも重要で、特定の方向に配置することでさらに運気を引き寄せることができます。
恋愛運を上げたい
恋愛運を上げたいなら東向きがおすすめです。
東の方向は成長や新しい始まりを象徴し、恋愛においても新たな出会いや発展を促すエネルギーがあるとされています。
家庭運を強化したい
家庭運を上げたい場合は、南東が良いとされています。
南東は豊かさや調和をもたらす方角とされ、家族の絆を深める効果があると風水では考えられています。
このように、鉢植えの藤を飾ることで、その美しさを楽しむだけでなく家の中の運気を向上させることが可能です。
適切な場所に置くことで、恋愛運や家庭運を高めより幸せな生活を目指しましょう。
まとめ
藤の花を庭に植えてはいけないのかについてまとめました。
ツルの生命力が強いので家の器物が壊されることもありますから、手入れが杜撰な人は植えてはいけないと言われるでしょうね。
ただ、藤の花がもたらす豊かな色彩と独特の雰囲気は、多くの人々に愛され続ける理由でもあります。