たけのこの灰汁(アク)のえぐみは口の中が気持ち悪いものです。
アク抜きに失敗して「料理まずかったな」で済むなら良いのですが、あのたけのこのえぐみは食べても大丈夫なのでしょうか。
体に何か悪影響がないのか気になりません?
以前どうしても無理なえぐみがあるたけのこを友だちが平気な顔して食べてることがあったので気になりました。
結論から言うと、たけのこのえぐみは体に悪いです。
大量に摂取すると胸やけを起こしたり、時にはアレルギー反応を起こす事があります。
たけのこのえぐみが取れないまま食べてダメな理由
えぐみの原因となっている成分にはホモゲンチジン酸とシュウ酸があります。
ホモゲンチジン酸は白い物質でチロシンというアミノ酸が酵素の働きにより物質変化を起こした成分です。
チロシン自体は体に悪いということはありませんのでホモゲンチジン酸は大丈夫です。
しかし、シュウ酸はカルシウムと結合すると結石になりやすいと言われています。
ただ、1回くらいアク抜きが不十分なえぐみを食べたからといってすぐに大量の結石ができるほどでもありません。
健康な成人なら気持ち悪くなる程度です。
既に結石があるとか、できやすい体質の人はたけのこ自体を控えたほうがいいかも知れせんが。
健康な人なら少しくらいならそこまで体に悪いものでもないです。
シュウ酸はコーヒーや紅茶、ほうれん草などにも多く含まれていますからね。
ちなみに、えぐみは味覚が感じるものなので体質によってはアレルギー反応に似た症状で胃痛や皮膚の痒みを感じる場合があるそうです。
たけのこには別の毒がある
たけのこにはホモゲンチジン酸とシュウ酸が含まれてるとお話しましたが、これらとは別に青酸配糖体という植物の持つ毒を含んでます。
えぐみとは関係ありませんが、食べる際にはこの青酸配糖体を取り除かなければなりません。
毒と聞いて不安に感じるかもしれませんが、これらは水に溶ける性質なので薄めの塩水で8~10分間茹でた後、水につけておくことで取り除くことができます。
たけのこのえぐみが取れないまま口の中に入れたらどうなる?
食べると舌がヒリヒリとしびれます。
渋柿を食べた時みたいに喉の奥がイガイガします。
あの、喉から奥がキューッと締め付けられるように痛くなる感じです。
そしてざらざらした感触が口の中に広がり、歯の表面がキシキシとこすれる感じを覚えたりします。
舌や歯茎にまとわりつく鬱陶しいやつです。
渋柿にかぶりついた時の、口の中がキシキシする不快な感じですね。
あれはほとんどの人が嫌なやつなのできちんとアク抜きはしたいところです。
たけのこのえぐみの取り方
まず米ぬかと赤唐辛子を用意してください。
たけのこは外側の皮を2~3枚むいて、全体をさっと洗います。
そして穂先を斜めに切り落とし2本切り込みを入れます。
- 鍋にたけのこを入れてたけのこ全体が浸かるくらいに水を注ぎ、米ぬかと赤唐辛子を入れます。
- 強火にかけ沸騰したら沸々するくらいの弱火にして、アクを取りながら1時間ほどゆでます。
- 根元に竹串を刺して、すっと入ったら火を止めます。
- 鍋に入れたまま、ひと晩(8時間以上)そのままおいてしっかり冷まします。
以上です。
たけのこは切り取られてすぐにえぐみの原因となるアクが出始めずっと出続けます。なので買って帰ってきたらすぐに調理してください。
茹でたあとそのまま冷やすのは、火を止めた後も茹で汁の中に入れておくことで、アクがさらに抜けるからです。
その上、しっかり冷ますことで茹で汁に出たうまみをたけのこの実に戻すことができます。
なお、たけのこを炒め物とかに使う場合はアク抜きは必要ないです。
そのまま薄く切って直に油で炒めれば、アクは分解されます。
たけのこのえぐみまとめ
たけのこのえぐみの原因となっているのはホモゲンチジン酸とシュウ酸という成分でした。
えぐみが残ってると多少は体に悪いです。
でも、えぐみが残ったまま口にすると人によっては体調を壊したりもしますが、大量に食べたりしなければそこまで体に悪いということでもないです。
ただ結石の心配がある方はたけのこには要注意ということです。
えぐみの取り方は、たけのこを買ってきたらすぐに茹でるのが良いですね。
米ぬかと赤唐辛子と一緒に茹でる方法を紹介しましたが、用意できなければ重曹を入れて茹でるという方法もありますので試してみてください。
私は重曹でやってみましたがちゃんとえぐみが取れてて美味しく食べられましたよ。