蹴鞠とサッカー。
どちらも足でボールを扱う競技ですが、具体的にどう違うかはよく分かりません。
何となくは知ってても意外と知らない蹴鞠のルール。
ここでは蹴鞠とサッカーの違いとルールについて解説します。
蹴鞠とサッカーの違いは?
蹴鞠とサッカーの違いについて説明します。
蹴鞠は日本の伝統的な球技で、サッカーはイギリス発祥の近代的な球技です。
蹴鞠は中国から伝来したとされ、平安時代から室町時代にかけて貴族や武家の嗜みとして盛んに行われました。
一方、サッカーは19世紀にイギリスでルールが統一され、世界中に広まったスポーツです。
蹴鞠とサッカーのゲームの目的も異なります。
蹴鞠はチーム内で鞠を地面に落とさないように蹴り続けることを目的とし、勝敗は重視されません。
サッカーは相手チームのゴールにボールを入れることを目的とし、得点の多いチームが勝利します。
つまり、蹴鞠は仲間内で鞠を蹴り合って楽しむ球技で勝ち負けを決めないのに対して、サッカーは2チームに分かれてゴールの数で勝敗を決めるという違いがあります。
蹴鞠とサッカーの用具やルールも異なります。
蹴鞠は鹿革と馬革で作られた直径20cm前後、重さ90~120gの鞠を使います。
8人で遊びます。
サッカーは合成皮革で作られた直径22cmほど、重量410~450gのボールを使います。
11人で構成された2チームが長方形のピッチでプレーします。
蹴鞠のやり方とルール
蹴鞠は、8人(または6人)で行われるスポーツです。
競技場は「鞠庭」または「鞠場」と呼ばれ、通常は一辺が約13メートルの平坦な砂の敷かれた場所で行われます。
競技場の四隅の近くには桜、柳、楓、松の木が1本ずつ植えられ、これを「式木(しきぼく)」と呼びます。
最初に8人の各プレイヤー(鞠足という)が、鞠のクセをつかむため「小鞠(こまり)」というものが行われます。
数回蹴って感触をつかむのです。
その後、最初に小鞠を蹴った鞠足が蹴り上げてゲームがスタートします。
鞠庭の中で八角形に配置された鞠足たちは、最初は規定に従って相手に蹴り上げますが、一巡すると自由に好きな相手に蹴っていくことが許されます。
競技と言っても、勝敗にこだわるのではなく、できるだけ長く蹴り続けることを目指すものです。
蹴り方にもルールがあります。
- 右脚で蹴る
- 膝を曲げずに蹴る
- 上半身は動かさない
- 鞠庭に背を向けない
結構厳しいルールですね。
外に飛んで行った鞠を庭方向に蹴る場合でも庭の方に向き直って蹴らなければなりません。
それなのに、精神的な心得として「のどかに蹴る」などの決まりがあります。
涼しい顔で蹴鞠をやってる方も内心はしんどいと思って競技されてるのかも知れませんね。
蹴鞠はサッカーの起源?
蹴鞠はサッカーの起源だという説があります。
FIFA(国際サッカー連盟)も最も古い形態のサッカーという触れ方をしています。
蹴鞠は元々中国発祥で日本に伝来しました。
中国がサッカーの起源に地であるかどうかは諸説あって様々な議論がされています。
蹴鞠の中身は?
蹴鞠で使う鞠の中は空洞です。
鞠の皮は2枚の鹿革を馬革で縫い合わせたものです。
外周約60cm、重さ約100gと、サッカーボールの約4分の1の大きさです。
鞠の表面には、卵白を塗ってツヤを出しています。
まとめ
蹴鞠とサッカーの違いについて解説しました。
蹴鞠のルールは意外と細かい決めがあって難しそうですね。
下鴨神社の蹴鞠はじめなど、蹴鞠を見ることもできますので興味のある方は行かれてはいかがでしょうか。